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痛みのスタディルーム!

【痛みの各論 part2】神経機能障害による痛み!

神経痛
神経機能障害とは!?

みなさん,こんにちは。

マニュアルフィジオサロンあきはのブログへようこそ!

身体の痛み治療のスペシャリスト
“認定徒手理学療法士”の齋藤賢一です。

わたしは,神経筋骨格系(運動器系/整形外科的)疾患による痛みに対して,『徒手療法』×『運動療法』によって,身体機能障害の改善を図り,痛みやそれに伴う様々な問題を解決へと導くセラピストです!!

要は,主として,

〈神経〉&〈筋〉&〈骨格〉

が治療対象となる!ということです。

少しでも神経組織に由来する症状があれば,その改善を図る『徒手療法』が第一選択肢になります。

治療の優先順位は,

〈神経機能障害〉>>〈筋・骨格系機能障害〉

ということになります。

ということで,今回のテーマは,『神経機能障害による痛み!』です。

みなさんは,“神経”と聞くと,何を思い浮かべるでしょうか??

日常的には,,,
「あの人は神経質」
「この人は無神経」
「あの子は運動神経が悪い」
「わたしは坐骨神経痛がある」

というふうに,日常的に“神経”は耳にしますよね!?

◇神経質:敏感な性格を表現するコトバ
◇無神経:感情が鈍いことを表すニュアンス
◇運動神経が悪い:運動音痴なイメージ
◇坐骨神経痛:お尻のあたりが痛む感じ

→良いとこを突いた表現ですよね!?

“神経”とは,感覚と運動を含む,身体すべての機能を司る司令塔と言えます!!

◇神経質:“神経”は様々な感受性をコントロールします。
◇無神経:“神経”は感覚,認知,認識,感情,情緒などをコントロールします。
◇運動神経が悪い:“神経”が正常に機能しなければ動けません。
◇坐骨神経痛:“神経”自体が痛みの原因になり得ます。

【神経の分類】
1.中枢神経:脳,脊髄
2.末梢神経:脳神経12対,脊髄神経31対
-2a.体性神経:感覚神経,運動神経
-2b.自律神経:交感神経,副交感神経

これらの神経がすべて正常に機能し,心身がコントロールされているわけです!!

しかし,
どれかしらの神経の異常が,痛みに直結するということも言えます!!!

それでは,痛みに直結する代表的な神経機能障害を紹介していきます。

まずは,大きく2つに分類できます。

1.神経原性疼痛(Neurogenic pain)
2.神経障害性疼痛(Neuropathic pain)
      (CMでおなじみ)

それでは,

1.神経原性疼痛について,

→これは,神経系の一過性の機能異常による痛みです。

例)長時間の正座によるしびれ感(阻血による),椎間板ヘルニアによる末梢までの神経症状(しびれや感覚異常など)

→この種の神経機能障害は,「一過性」なので,正座を崩してしばらくすれば症状は治まる,ヘルニアが神経に当たらないようにする(または手術で除去する)ことで,症状はキレイになくなります。

2.神経障害性疼痛

→これは,神経系の損傷や病変による神経自体の痛みです。その損傷や病変は体性感覚神経系のみならず,中枢神経においても生じる可能性があります。

例)帯状疱疹後神経痛,糖尿病性神経障害,三叉神経痛など

→この種の神経機能障害は,詳細な検査・測定などの評価を基に,さらに神経機能障害の分類を図りながら,その特徴に応じた治療戦略が必要になります。

上記2つの神経性の疼痛は,どちらも『徒手療法』で解決することが可能です。

では次に,神経障害性疼痛の分類を紹介していきます。

◇神経障害性感覚過敏(中枢神経感作)
Neuropathic pain sensory hypersensitivity
(Central nerve sensitization)
→陽性徴候:感覚過敏、筋緊張/腱反射亢進
→突発的な強い広範な症状
→認知行動療法+徒手療法+運動療法

◇脱神経性神経障害性疼痛
Neuropathic pain denervation
→陰性徴候:感覚/筋力低下、腱反射減弱
→神経の圧迫刺激で痛みが再現または増悪
→神経の通り道(椎間孔)を開く徒手療法
(積極的な神経モビライゼーション)

◇末梢神経感作
Peripheral nerve sensitization
→神経学的検査(感覚/筋力/反射)は正常
→神経の伸張刺激で痛みが再現または増悪
→椎間孔での神経根または末梢神経を滑らせる徒手療法
(積極的な神経モビライゼーション)

まとめると,

〇神経組織自体が痛みの原因となり得ます。
→優先順位が高いので,まず最初に治療の対象となります!!

〇一次的な神経の痛み=神経障害性疼痛(神経が原因の痛み)
→身体機能評価での分類に応じた治療が必要です!!

〇二次的な神経の痛み=神経原性疼痛(神経は被害者で加害者が他にいる)
→犯人を探し出して,適切に対処すれば,被害者は救われる!!

という感じで,
神経は一次的にも二次的にも痛みの原因になり得る組織なのです。

ジンジン,ビリビリするようなしびれ,電気が走るような鋭い痛み,神経の走行に沿って末梢まで広がる症状,感覚障害や筋力低下などなど。

神経症状は,様々な症状を広範囲に生じるという特徴があります。

「この痛みは神経かも」と思った方は,今すぐにご連絡ください!!!

(神経が麻痺してからでは手遅れになるかもしれません。。。)

では,今回も最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

「いたみのないシアワセ!」
「できることのヨロコビ!」をあなたへ。

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